サウナの楽しみ方
FUNTESTとして「テントサウナ」を開始し、サウナスパ検定まで取得してしまった私(岡部)ですが、元々はどちらかというと「アウトドア」が好きで、そちらから発展してテントサウナに興味を持ったという流れなので、そもそもサウナに詳しいわけではありませんでした。
しかしこの活動を期に、サウナの楽しみ方を勉強し、そして体験するとこれがまた非常に良かったので、ぜひ皆さんにこの良さをお伝えしたい!ということで、ここに記事として残させていただきます。
サウナの現状
え、そこから?と思うかもしれませんが(笑) 軽く触れておきたいと思います。
サウナブームってちょっと前にもう来てなかった?って思う人いると思います。その通り、ちょっと乗り遅れてます。しかし改めて「サウナ白書」を調べてみると、確かに「サウナブーム」と言われているのですが、実はサウナを「知っている」は増えていても、「実践している人」は2017年から全然増えていません。
ブームにはなっており、認知度も高まってきているのですが、人口は増えていない。つまり未だにサウナは「知っているけどやってみたくはない」という位置に甘んじているのです。おそらく、「我慢して入るしんどいやつ」「汗だくのおっさんがすし詰めになってる気持ち悪いやつ」と思っている人も多いと思います。いや、ちょっと言い過ぎたか(笑)
しかし、サウナの効果や正しい入り方、そしてその快感を知れば、きっと好きになってくれると思うので、さっそく説明していきたいと思います。
サウナの入り方
そもそも、サウナとはあの「高温のあっつい部屋」のことだけだと思っているかもしれません。確かにあの部屋の名前は「サウナ室」なのですが、実は「サウナ」という行為自体は、あの高温の部屋に入るだけではないのです。それに加えて「水風呂」と「休憩」という行為も合わせて「サウナ」になるのです。
というか、むしろ達人に言わせれば「サウナとは水風呂である」「サウナは前戯」という人もいるくらいで、高温の部屋は「水風呂に入るための助走」と捉える人も少なくありません。(ちなみに私は、「休憩」の時間が一番好きです)
そしてその3つは、個人差はありますが入る順番や時間もある程度決まっています。サウナの最も基本的な入り方は、「サウナ浴」と「水風呂」を繰り返す「温冷交代浴」に、休憩を取り入れる、というものです。
まず ①サウナ室で身体を温め、②その身体を水風呂で急速に冷やすことで、血管や神経に刺激を与えます。そして、①②で緊張状態となった状態(交感神経が活発になった状態)を、③休憩によって和らげます。(副交感神経を優位にする)このサイクルを3セットほどこなすのが一般的な手順となります。順を追って説明したいと思います。
<1.サウナ室>
まずはサウナ室で身体を温め、血流を良くして交感神経を活発にさせます。だいたい5分から10分くらいの間で、「しっかり汗をかいたな」と感じるくらいまででOKです。
実は場所によってさまざまな個性があり、湿度が低かったり高かったり、自分で石に水をかけて蒸気を発生させる(ロウリュ)ができたり、熱波師が熱波をかけてくれたり(アウフグース)があったり、様々な楽しみがあります。
<2.水風呂>
次に水風呂に入り、血管を収縮させて皮膚表面の血流を低下させます。しかし身体の中心部の血流は増えるため、こちらも交感神経が刺激されます。
あまり長い時間入ると身体が冷えすぎてしまい、動けなくなることもあります。だいたい1-2分入り、身体の指先まで冷えてきたな、と感じたら上がって下さい。
<3.休憩>
銭湯に行ったら謎にゆったり座れる椅子が置いてあることに気付いていましたでしょうか。実はアレ、この水風呂あとの休憩に使用するためのものだったんです。
サウナ室、水風呂を経て高まった緊張を和らげます。じゅうぶん身体が落ち着いたな、と感じるくらい休憩しましょう。僕は5分から10分くらい休憩します。
以上の1~3を1セットとして行い、時間や体力で2,3セットと楽しんでください。これがサウナの正しい入り方で、いわゆる「ととのう」というのは、この「休憩」の時に感じられるなんとも言えない浮遊感、トランス状態のことを指しています。
この「ととのう」の正確な状態や理由は完全には解明されていませんが、この「休憩」の時に、脳内にアドレナリンやエンドルフィンが残っている状態で副交感神経が優位になる、という稀有な状態になり、いわゆる「ととのう」という状態になるようです。
ただし、この「ととのう」状態には個人差があり、必ずしも誰でもなれる状態でもなければ、途中で気分が悪くなってしまう、という人もいます。ですので、「絶対にトランスするんだ!」というようなことではなく、あくまで身体をリラックスされる目的で楽しんでもらえればと思います。(ちなみに私の場合は、ジェットコースターに乗った後のような浮遊感を感じます)
現代の環境と、サウナの効果
現代人はストレスが溜まりやすく、疲労・不満・不眠が慢性的になっていると言われています。それは「文明病」ともいえるもので、私たちは毎日、退屈を嫌い、刺激を求めて生活しています。そのため、体内には脳内物質のドーパミンが溢れ、交感神経が活発になりがちです。一方で、それを抑える副交感神経が優位になる時間が短いため、交感神経と副交感神経のバランスが崩れます。そうなると、自律神経が乱れて身体が上手く機能しない、ということになるのです。
特に現代は、忙しい毎日、スキマ時間にスマホで記事や動画を見て、SNSで一喜一憂する、という時間を過ごす人が多いため、ずっと交感神経が活発に活動している状態です。そのため、意識して「副交感神経を優位にする」ことが非常に大事なのです。(参照:鈴木祐「最高の体調」より)
そして、ここまで説明してきた通り、サウナでは特に「休憩」時に副交感神経を優位にして身心をリラックスさせる、という効果があります。定期的にサウナを楽しむことで、現代の「文明病」に対抗できるようになると考えられています。
参考:本場のサウナ
最後に、サウナの本場の紹介をして終わりたいと思います。サウナの発祥はフィンランドというのはご存知かと思いますが、そのフィンランドでは約550万人の人口に対し、約300万人がサウナ―であり、人口の約半分以上の家にサウナがついている、という状態です。関西人の家にたこ焼き機があるのと同じようなものだと思っていいと思います。知らんけど。
フィンランドのサウナは高くても80℃くらいに設定されていて、薄暗く、静かに過ごせ「神聖な場所」という位置付けとなっています。また、水風呂は基本的になく、だいたいが湖近くのコテージや、雪の積もった近くなどで、湖に飛び込む、雪にダイブなどして身体を冷やすそうです。超気持ちよさそう!
なので、日本の80-100℃に設定されたサウナ室は実はかなり高温で、しかも明るく、テレビがついているというのは、海外のサウナ―からするとかなりビックリされることらしいです。
日本の寿司が、海外でアレンジされてになっているのと同じことが、サウナでは日本で行われている、みたいなものですね。「日本のサウナはカリフォルニアロール巻きみたいなもの」と覚えておきましょう。いや、別に覚えなくてもいい気はしますが。ぜひ一度、本場のサウナを味わってみたいものです。
以上、「サウナの楽しみ方」を説明させて頂きました!これを機に、サウナに興味を持ってくれる人が増えることを祈っています。そして、一緒に「テントサウナ」のイベントを楽しみましょう!