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これからノンアルを導入したい飲食店/Barに!2021年 最新ノンアルコール情報まとめ

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こんにちは、「日本下戸サミット」主宰のFUNTEST 岡部です。

昨年から始まったコロナ禍は、あらゆる産業にダメージを与えています。中でも飲食店へのダメージは深刻で、友人、知り合いで飲食店に関わっている人はみな辛い状態に陥っていると聞きます。さらに、今回の緊急事態宣言では「禁酒」という制限も課され、いよいよどうにも手が打てない状況になってきました。しかもこれはすぐに終わるのか、今後もまだ続くのか分からないような状態です。

そんな中、機動的に動いているBarや飲食店では、アルコールの代わりにノンアルコールを全面に出した施策を打ち出すなどの動きを始めていて、改めてノンアル市場に注目が集まっているようです。

コロナ禍で注目されるノンアルコール市場…下戸が動かす経済効果は「3000億円」 – Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/720386aebe38388833b4dc97b76702d30faed802

お酒がナシならモクテルで!緊急事態宣言下のスペシャル企画『プレミアムモクテルフェア』開催https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001310.000014571.html

そんな中、飲みに行くことが大好きな仲間が、いきつけの飲み屋の店主がみんな困っているのを聞いて、上記記事のような「ノンアル市場」というのがあるからダメ元でも試してみたら、と話をしてみたそうです。そうすると「そういうのがあるのか、でも何からしたらいいのか全然わからないよ」という返答を受けたとのことです。

考えてみれば、従来からのお酒ありきの商売をしていた人からすれば、そういう市場があるということも知らなかっただろうし、戸惑って当然だと思います。

FUNTESTは2019年より下戸Bar、下戸サミットなどの活動を通じて、多少なりともこの分野での知見がたまっている状態なので、ひょっとしたら役に立てることがあるかも知れません。なので、ここで僕の知っている範囲でのノンアルコールに関する情報を整理して、提供したいと思います。これが飲食店やBarを経営される方にとって、少しでも何かの足しになってくれればと願っています。

ノンアルコール市場の可能性

そもそも、これまでノンアルコール市場に関して意識を割いていなかったなという方に向けて、改めて簡単にご説明したいと思います。

おそらく「お酒を飲まない人が増えている」という話は聞いたことがあるとは思うのですが、先日、ワイン情報サイトを運営するバザールが「お酒を飲む頻度」に関する調査結果を公表したところ、なんと40.1% の人が「ほとんど飲まない」「全く飲まない」 と回答していることが分かりました。

日本の成人人口を約1億人としますと、約4000万人はほとんどお酒を飲まないということになります。ここには非常に大きな市場が眠っているとされ、ある試算では3000億円とも言われています。このあたりのお話は、FUNTEST「下戸図鑑」にまとめてありますので、ぜひ目を通して頂ければと思います。

今後、さらにこの割合は増えていくことが予想されるため、今後飲食店は「飲まない人」と対象にしたサービスを真剣に検討していかなければならない、ということは以前から言われていました。ですので、今回の緊急事態宣言での禁酒制限を機に下戸市場を知った方も、今回だけの特殊な取り組みと思わず、今後に向けた投資という形で、ノンアルドリンクのサービス提供をご検討頂くのがいいのではないかなと思います。

業種別ノンアルコールのニーズ

一言に「ノンアルコールドリンク」といっても、その種類は様々です。ノンアルコールビールをはじめとした、「元はお酒だったものをノンアルコールにしたもの」や、そうではなく初めから飲めない人・飲まない人をターゲットにした新しいタイプのドリンクなど、その種類は確実に増えてきています。

また、じゃあ単純にノンアルコールのものを用意すればいいのか、というと実際にはそうではなく、お店ごとにお客のニーズに合うものを用意しなければいけませんし、提供のオペレーションのことも考えないといけません。なので、今回は「業種別」にどういう顧客ニーズがありそうで、それに応えるにはどういうノンアルコールドリンクを用意すべきか、という視点でまとめてみたいと思います。

1.Bar編

まずは、最もお酒を必要としている、お酒をメインの商品として扱っている「Bar」でのノンアルコールドリンクについて整理したいと思います。

実はBarでは、「ノンアルコールカクテル」というジャンルの商品は昔から存在していましたが、あまり普及していませんでした。というのも、そもそもBarに行く人はノンアルコールカクテルに興味はないし、飲めない人はBarに行くことがほとんどないからです。しかし近年、飲まない人が増えていることや、飲酒への罰則が厳しくなったことなどから、急速に受け入れられ始めています。

そんな中、ここ最近は居酒屋やレストランのメニューの中に「モクテル」を見かけることが多くなってきました。「モクテル」とは「見せかけの」という意味であるMock(モック)とカクテルを掛け合わせて作られた造語です。これはノンアルコールカクテルのことで、イギリスのロンドンで大流行し、世界中に広まりつつあります。

モクテルの良いところは、見た目はほとんどカクテルでとにかくお洒落、かつ普通のソフトドリンクにはない複雑な味わいを楽しむことができることです。まるでカクテルを飲んでいるかのような雰囲気を味わうことができ、その場の雰囲気に入り込むことができます。

難しいところは、やはりカクテルなので作るのに手間がかかる、というところです。なので、アルバイトが中心となるような居酒屋や、ランチ・ディナーなどの時間にお客が集中する飲食店などでは提供が難しいです。しかしだからこそ、腕によりをかけてドリンクを提供するバーテンダーにはもってこいの商品であり、まさにBarにピッタリのノンアルコールドリンクです。

情報① ノンアルコール専門Barの誕生

本当にモクテルなんて需要があるの?という不安もあるかと思います。しかし近年、世間の動向に敏感な人たちは一足先にこの分野で事業を展開しており、その象徴ともいえるのが「ノンアルコール専門Bar」の誕生です。

以前、第2回 日本下戸サミットを開催させて頂いた時に登壇頂いた宮澤英治さんがオーナーをされている「Low-Non-Bar」をはじめ、全国に続々とノンアルコールBarが誕生しています。

東京都港区六本木 0% NON-ALCOHOL EXPERIENCE
京都府京都市中京区 Non-Alcohol-Bar
兵庫県神戸市中央区 MOCKTERIA

などなど。これらは、モクテルが決してマイナーなものではなく、世間に受け入れられ始めていることの証左になっていると思います。

情報② モクテルレシピ

それではどういうモクテルを、どうやって用意すればよいのか?というところに入ります。一番良いのは「自分の店でオリジナルのモクテルを開発する」ことだと思いますが、まず第一歩としては誰かが開発したモクテルレシピを使わせて頂く、というところから始めるのがよいかと思います。

そこで参考になるのが、株式会社カクテルワークスさんと株式会社アルト・アルコさんが共同で作られた、プロによるプロのためのノンアルコールECサイト「nolky/ノルキー」です。

https://www.no-lky.com/

こちらのサイトでは、モクテルとはどういうものなのか、どうやって作るのか、レシピ、レシピを再現するためのプロダクトのオンライン販売など、これからモクテルを導入しようと思っている「プロ」向けの情報が満載です。また、Instagramの方ではそのプロダクトと合う料理の情報も発信されています。挑戦を検討されている方は、ぜひこちらのサイトを確認頂ければと思います。

他にも、ノンアルコールドリンク レシピなどで検索すると、家庭で楽しむためのレシピがたくさん出てくるので、それらも参考になると思います。

情報③ ノンアルジン・ウィスキーなどの材料

自分でモクテルレシピを開発しよう、と考えた際に助けになるのは、ノンアルコールのジンやウィスキーなど、ソフトドリンクに少し違った風味、香り、味わいをプラスすることができる材料です。

例えば、世界でのノンアルコールブームの中で大人気となった、イギリスの「Seedlip」は、世界で初めてのノンアルコールスピリッツです。今やイギリスの高級レストランやバーでも提供され、ミシュランの公式パートナーにもなっています。日本での取り扱いはまだないため、上記リンクから直接サイトに飛んで直購入するしかありません。

また、こちらの「ノンアルコールスピリッツ『のん』」は、数十種類のボタニカルを店内蒸留したノンアルコールのジンで、複雑な香りと、芳醇な味わいが楽しめます。

さらに、こちらのNEMAさんではノンアルコールジンのみならず、アブサンタイプやウイスキータイプなど、様々なバリエーションの製品を販売されています。無農薬のバラとスパイス、八ヶ岳山麓の源流の湧き水を使った製品で、製造主のこだわりを感じられる商品です。

ノンアルコールジン ネマ nema

この他にも、Fever Treeというミキサーなどは、天然素材へのこだわりでお酒の味わいを引き立てるカクテル素材として最適なだけでなく、そのままでもソフトドリンクとして楽しむことが可能です。

こういった材料やレシピを活用しながら、それぞれのBarに合うモクテルを検討頂ければと思います。

2.レストラン・ホテル編

レストラン・ホテルなどでは、ゆっくりと食事を楽しんでいただくという際に、アルコールも一緒に提供するという形式になるかと思います。主役は料理であり、それをより一層楽しむためのドリンク、という位置付けになります。

これまではワインやシャンパン、日本酒など、その料理に合わせたアルコールを提供されていたかと思います。また、料理ごとにアルコールドリンクを変えて提供する「ペアリングコース」を開発して提供しているお店もありましたが、近年、そのノンアルコール版となる「ノンアルコールペアリング」というジャンルも生まれ始めています。

情報④ ノンアルコールペアリングの成功例

ノンアルコールペアリングというジャンルにニーズがあるのか?という疑問に対しては、東京のフレンチレストラン「sio」さんの事例が参考になるかと思います。

「sio」の新作「烏賊」と中国の紅茶キームンのペアリング

これまで、ランチコースにアルコールでのペアリングを追加できるコース(+6600円)を用意されていましたが、車の運転のために飲めない人や、パートナーのどちらかは飲めない人であるといった場合になにか提供できるサービスはないかということで、ノンアルコールでのペアリングコースを開発されました。

これにより、これまでペアリングを頼まなかった(頼めなかった)方もノンアルペアリングを頼むことができるようになり、顧客単価が非常に上がったとのことです。また、ノンアルペアリングそのものを楽しみに来るお客も増え、新規開拓にもつながったという事例になります。

情報⑤ 料理に合わせるノンアルドリンク

しかし、料理に合わせるノンアルコールドリンクを開発する、というのはとても大変なことで、一朝一夕には成しえないことだと思います。そこで、最初から「料理に合わせることを前提にして開発されたノンアルコール商品を活用する」という手段が考えられます。こういった商品を活用すれば、開発にかかる時間を短縮することができますし、オペレーションの面でも提供が(比較的)簡単であるため、それ専用のスタッフを抱える必要がありません。

「世界からお酒の不公平をなくす」という理念で事業を始められた「YOILABO」さんは、料理に合わせることを前提に作った「ペアリング専用ノンアルコール」と、ソフトドリンクのように甘くなく、従来のノンアルコールのようにお酒のオマージュでもない「ミドルドリンク」というジャンルのノンアルコールドリンク「THE MID (ザ ミッド) 」の2種類の商品を展開されています。

先日、緊急事態宣言の酒類提供停止に伴う特別対応についてのプレスリリースも出されていましたので、参考にして頂ければと思います
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000056646.html

また、ワインと料理のペアリング記事を専門に載せている「レモンタージュ」というこちらのサイトでも、ワインソムリエの方が厳選した「料理に合うノンアルコールドリンク」の製品を紹介されています。こういったところから、自分の店に合う商品を探し出してメニューに加えることで、顧客満足度が上がったり、それを楽しみに来るお客さんが増えるかもしれません。

3.居酒屋・飲食店編

居酒屋、飲食店などでは、これまでドリンクメニューの大半がアルコールで占められており、ソフトドリンクのメニューは端っこにほんの少し載っている程度の店がほとんどでした。この点については、第1回下戸サミットの際にとったアンケートでも、多くの下戸からの不満の声が上がっており、まだまだ発展の余地があるジャンルだなと思っておりました。

実際に、お酒を飲まない人が増えていく中、ソフトドリンクのメニューを拡充するお店も増えてきていましたが、この緊急事態宣言を受け、ノンアルコールサービスの拡充に踏み切ったお店も少なくありません。しかしその際、オペレーションが煩雑になるような手の込んだモクテルを提供するというのは難しいかと思いますので、「商品としてのノンアルコールドリンクを仕入れて販売する」という方法が現実的かと思います。

情報⑥ 既存のノンアル商品を紹介してくれるアカウント

nonalism(ノンアリズム)さんは、一般に流通しているノンアルコールドリンクを一つずつ丁寧に紹介してくれるアカウントです。こちらのアカウントで気になった商品を購入して、自分のお店に合うものを探すのも良いかも知れません。

また、大手飲料メーカーもこの時代の流れを受け、本格的にノンアルコール飲料に着手してきています。私はこれまで大手メーカーが発売していた「ノンアルコールワイン」や「ノンアルコール日本酒」など、本来はお酒のものをノンアルコールにしました、という商品もたくさん口にしてきたのですが、正直に言ってあまりおいしいと思うものに出会ってきませんでした。

しかし近年の発売されてきたものは、どんどんと質も上がってきていて、メーカーの本気度が伺えます。例えばこの「サントリー のんある晩酌 レモンサワー」などはかなり本格的な味わいで、今後こういった大手メーカーのノンアルドリンクも多くのお店に置かれるようになるのではないだろうかと思っています。

情報⑦ ノンアルビネガードリンク

ミツカンは、「飲める人にも飲めない人にも楽しんでもらいたい」という想いで「ノンアルビネガークラブ」という活動をされています。FruitySu(フルーティス)という濃縮タイプのお酢ドリンクを使ったカクテルレシピを多数紹介していて、フルーティーな味わいを楽しめると共に健康にも良い、ということで女性の人気が高く、飲食店の選択肢の一つになりうるかと思います。

情報⑧ お茶を見つめ直す、という選択肢

「ボトリングティー」というジャンルの商品があります。ワイングラスで頂く高級なお茶で、お茶天然の旨味、甘み、そして香りを楽しむためのものとして、一部で人気を博しています。普段なかなか飲める機会がないので、こういったものを取り扱っている、というのも一つの売りになる可能性があります。

高級ボトリングティー「息吹」
https://www.wachaclub.com/fs/wacha/10102017

まとめ

もともと、下戸サミットを開催した際には、「飲める人と飲めない人も楽しめる世界を作る」をテーマとして活動していました。その中で、ノンアルコールドリンクの拡充は主に「下戸を救うもの」として期待していました。しかしこのコロナ禍での緊急事態宣言、そして禁酒の要請により、ノンアルコールが「下戸を救うもの」だけでなく、「飲食店を支えるもの」になりうるという可能性が生まれてきました。

飲食店の方々にはこの「ノンアルコールへのサービス拡充」を今回だけの特殊な取り組みと思わず、今後に向けた投資という形で実施頂ければ嬉しいです。そして我々下戸や、飲みたくても飲めない飲んベぇ達も、もしノンアルドリンクを拡充されているお店に立ち寄った場合は、飲食店の方々へのせめてもの感謝や支援の意を込めて、ノンアルドリンクを注文して頂ければと思います。そうすることで、お互いが助け合うことができる良い関係性になると思います。

「飲める人と飲めない人も、そして飲料を提供する側も皆がハッピーな世界を作る」ことを新たな目標として、今後も活動していきたいと思います。

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