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下戸サミット番外編 – 禁酒法時代の晩餐 –

西宮にある老舗の洋食屋「土筆苑」にて、シチリア料理とノンアルコールドリンクのペアリングが楽しめるイベント「禁酒法時代の晩餐」が開催されました!我々下戸にはとても嬉しいイベントでしたので、その様子をレポートしたいと思います。

土筆苑と「下戸」の歩み

そもそも土筆苑さんは「洋食とワインのお店 土筆苑」という名前の通り、ワインを売りにしているお店であり、下戸とは縁のないお店のはず…ですが、こちらのお店のメインシェフである大谷さんは下戸でして、ほとんどお酒を飲まない方なんです。

土筆苑の店構え。老舗の洋食屋さんです
下戸の大谷シェフ

この大谷シェフが、以前FUNTESTで実施した「日本下戸サミット」を見て共感して下さって、そこからその時に参加してくださったYOILABOさんのノンアルドリンク「DOUXLESS」をお店で取り扱ってくださったり、一緒にノンアルティーを開発したりと、共に下戸活動(?)をしていました。

そんな大谷さんですが、昨年10月より、お店で扱うノンアルコールドリンクを約5倍に増やしたところ、ドリンクの売上は3か月平均で25%増になったとのこと。ノンアルドリンクのポテンシャルを示す素晴らしい事例になったと思います。(参考記事

そしてさらに2024年4月、この流れを加速させるために打ち出したイベントが、今回の「シチリア料理とノンアルコールドリンクのペアリングが楽しめる」下戸イベントというわけです。

イベントの様子

イベントは完全予約制になっていまして、当日は満員御礼でした。ここに集まっている全員が下戸もしくはお酒をあまり飲まない方々だと思うと、勝手に親近感が湧いてしまいます(笑)

本日のメニューはこちら。料理はスペシャルディナーコースで、これだけでも舌鼓が打てる絶品なのですが、今回はなんとノンアルコールのペアリングドリンクが選べるようになっているのです!こんな風に料理に合わせてドリンクを飲むことがほとんどないので、早くもテンションが上がってしまいました。

上のドリンクメニューは今回のイベント用の新メニューなのですが、下記のノンアルドリンクは土筆苑さんでは常備して下さっているメニューなんです。普通のレストランだと「最初の方はワインなどアルコール飲料で、最後にソフトドリンクが少し」というのがデフォルトなんですが、なんと土筆苑さん、ドリンクメニューの1ページ目がノンアルコールドリンクなんです。これってちょっと革命的ですらあるなと、僕個人としてはすごく驚いています。

実際のところ、物珍しさもあるとは思うものの、少し特別な食事の際にはお酒を飲まない方でもつい「ちょっといいものを飲みたい」と思うのか、注文して下さる方が多いようです。また、2人組で来て1人は飲むけど1人は飲まない、といった場合に飲まない人が「じゃあ私も」という形で頼んだり、その場合にノンアルの方が少し単価が高いので、それを見て飲む方が2杯目を安心して頼んだり…という効果があるらしく、全体的に客単価が上がったそうです。ぜひこれを参考に、もっと多くの店でノンアルドリンクの扱いが増えたらいいなと思います!

コーススタート

さてここからはコース料理のスタートです!最初のアミューズ、そしてオードブルから絶品なのですが、それに加えて先ほど選択したノンアルコールドリンクが運ばれてきました。ワイングラスに入ったドリンクが運ばれてくる、それだけで我々下戸は嬉しくなってしまうのです。(個人の見解ですw)

一緒に行ったメンバも下戸仲間だったため、みんなで「これ美味しい」とか「これこの料理とすごい合う」「これはちょっと合わない」など言いながら飲む。この体験も非常に楽しいものでした!

そして次に頂いたのはショートパスタ。この時に注文した「SAICHO」というスパークリングティーがとても美味しく、これまでたくさん飲んだノンアルコールドリンクの中でも絶品じゃないかと思います。あくまで僕個人の感想ですが、ノンアルコールドリンクで美味しいものを探している方は、ぜひこれを試してほしいなと思います。

このパスタも絶品でした
個人的に今回1番の収穫、SAICHO
魚料理も超おいしかったです
数あるノンアルビールの中でもこれは美味しかった

ここで少し趣を変えて。ノンアルドリンクは「もともとアルコールが入っていた飲み物からアルコールを抜いて似せたもの」が多いのですが、それであれば普通にソフトドリンクでもいいはずです。ということで、土筆苑さんが「料理に合うソフトドリンク」としてチョイスしてくれていたオレンジジュースとコーラも頂きました。

これがまた、どちらも美味しい!共通の特徴としては「甘くない」ところで、酸味や苦みがより感じられる味わいでした。通常のソフトドリンクはどうしても甘すぎるので、料理と合わせるのはちょっと難しいと思うのですが、これであれば料理と一緒に楽しむことができると思います。

メインディッシュはこの超ボリュームのTボーンステーキ!そしてステーキには赤ワインが合うだろうという定説に従って、ノンアルワインを選択。これもまた美味しく頂きました。

本当はこの料理コースの間に、ボサノヴァ歌手の方による生演奏もあったのですが…その歌声を聞きながら料理を楽しむことに夢中になってしまって、お写真を撮るのを完全に忘れてしまいました。イベントレポートを書くつもりでありながら、忘れてしまうほど楽しい時間だった、ということでどうかお許し下さい(笑)

イベントを終えて

ノンアルコールドリンクのペアリングを楽しむことができるというイベントでしたが、大満足でした!

正直なところ、マリアージュ初心者の僕にはこれが「合う~!」という感覚はまだ完全には理解できなかったのですが、それでも「料理とドリンクの両方を楽しむ」であるとか、「ドリンクの選択肢がたくさんあって、どれにしようか迷う」「どれとどれがこの料理には合う」というような楽しみ方ができること自体が初めてのことであって、それが体験できただけでもこのイベントに参加した価値があったと思います。一緒に参加した下戸仲間たちも大満足と言ってくれました。

今回は土筆苑の大谷さんが企画実施して下さり、私はそれにお声がけ頂いて相乗りしただけだったのですが、FUNTESTとしても下戸の楽しみがもっと増えるような活動を続けていきたいと思います!

シェフの大谷さんと。「80年代のファッションで来て」と言われたのでそれっぽい恰好をして行ったのですが、そんなことをしている人は他に誰もいませんでした(笑)
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