読込中

凍結実験やってみた

夏休みと言えば、自由研究。娘が「今年の自由研究は何をしよう」と悩んでいたので、一緒に考えながら僕の本棚を見ていたら、いつかやりたいと思って買ったまま本棚に置きっぱなしになっていた「分子調理」の本を見つけました。


分子調理の日本食 (Make: Japan Books)

これはちょうどいいかもと思い、実際に家でやれそうなものがないかな…と探していると「超冷やし中華」という面白そうなレシピを見つけました。なにやら、液体窒素で冷やし中華のタレを凍らせ、ごま油も球体のように凍らせて上からまぶすという、簡単だけど面白そうなレシピです。

Make: Japan | 新たな調理法(ゲル化、泡化、炭酸化、架橋化など)と空想力で未来の食事を作る『分子調理の日本食』は4月26日発売!

そういえば、液体窒素ってテレビとかで見たことはあるけど実際にやったことってない。これは面白そうだと思い、娘に「液体窒素を使っていろいろ凍らせる実験をしよう」と提案したところ、面白そうとノリノリになってくれたので、さっそくその実験をしてみることにしました。

目次

凍結させるための液体の準備

さっそく液体窒素を手に入れよう、と思って調べてみると、これがなかなか手に入りそうにない。まず、取り扱っている業者さんは基本的に企業向けに販売しており、個人への販売は行っていないところがほとんどであった。また、稀に個人向けに売っているところもあったが、べらぼうに高い。

いきなり行き詰ってしまってどうしたものかと思い、FUNTEST仲間に相談してみたところ「エタノールにドライアイスを入れるとマイナス70℃くらいは作れますよ」というアドバイスを得た。ものの数分で答えが返ってきたので驚いた、持つべきものは博識な仲間である。

では次に「どうやってドライアイスを手に入れるか」であるが、これは割と簡単に解決できた。家の近くにサーティワンがあるので、そこでアイスをパックで買い、持ち帰りの時間を最大まで指定して購入すれば、そこそこの大きさのドライアイスが手に入る。実験のため、仕方なくサーティワンアイスを8個購入しました。もちろん後でスタッフが美味しく頂きました (笑)

そしてさっそく、エタノールにドライアイスを投入してみます。すると一瞬でモクモクと水蒸気が発生し、エタノールがまるで沸騰したかのようにグツグツと泡が出てきました。みるみる温度が下がっていきます。わずか1-2分くらいで、温度計の限界である-50℃を超えたので、これで色々なものを凍結させるための液体の準備は完了です!

1.マシュマロ

凍結実験の1つ目は娘の希望により、マシュマロにしました!あのフワフワなマシュマロがいったいどうなってしまうのか、さっそく凍らせる液へ投入してみます!

トングで掴んで、ゆっくり投入します
10数秒後、取り出したのがこちら。写真では分かりづらいですが、カチカチです
マシュマロに釘を打ってみるという謎の実験を始める娘

-70℃でちゃんと凍るのかな、とか、液体が飛び散って危険なんじゃないだろうかと心配していましたが、実際は液体は飛び跳ねるでもなく静かにシュワ―と泡立つ程度で、ものの10数秒でしっかり凍結していました。エタノール×ドライアイス、すごい!実験は大成功です。

2.バナナ

続いては、個人的なメインディッシュでもある「バナナ」にチャレンジです。せっかくなので小さい板と釘も用意して、「バナナで釘を打つ」も実験してみようと思います!

そっと投入
こんな感じで、天ぷらみたいに泡が出ます
研究者みたいになってる娘
こちらも10数秒で凍りました。スプーンで叩くとチンチンと高い音がします
さっそくバナナで釘を打ち込んでみる。すごい、いとも簡単に打ち込める!
バナナの中身は-8℃になってました。完全に凍ってる
「バナナで釘を打つ」衝撃映像です(笑)

「見たことはあるけどやったことがないこと」の上位ランキングに入るであろう「バナナで釘を打つ」というのも、家庭で手に入るものだけで簡単に実現することができました!これはなんだかちょっと嬉しい体験でした。

3.豆腐

続きましては、「豆腐の角で頭をぶつけて死んでしまえ」でおなじみの「豆腐」を試してみます。あの柔らかい豆腐がどうなってしまうのか…?

せっかくなので、豆腐の角で頭をぶつけてみました。ちゃんと痛い

豆腐は凍らせてみると固い粘土みたいな状態になりました。切って断面を覗いてみると、外側はしっかり凍っていて、内側はちょっとふわっとしているという、ちょっといいアイスみたいになっていました。これまた、豆腐の角で頭をぶつけることができて嬉しかったです。

4.バラ

さてこちらも凍結実験ではおなじみ「バラ」です。バラをカチカチに凍らせ、花びらを掴んでパリパリと砕くことはできるのか?さっそく実験してみましょう。

凍結液につけると、花びらがやや白くなりました
バラの中は-9℃になっていました

カチカチに凍ったバラを指で摘まんでみた動画です。果たしてどうなるのか…?

しっかり粉々にすることができました。見たことあるやつー!

5.ボンド

次はちょっと変わり種というか、液体っぽいものを入れたらどうなるだろうか?ということで、ちょっとかたまりやすい可能性がある、ボンドを投入してみました。

ボンドをギュッとしぼり、流し込んでみます
わずか数秒でカチカチに!食品サンプルみたいになりました

6.醤油

じゃあもっと液体状のものをやってみよう、ということで醤油を垂らしてみました。が、まぁ当然といえば当然ですが、一瞬でエタノールに溶けてなくなってしまいました。初の「凍らせることができない」ものの発見です。面白い。

7.紙

シンプルに紙って凍るんだろうか、という娘の疑問にこたえるべく、紙を投入してみる。残念ながら、全く凍る気配がなかった。凍るものと凍らないものの違いってなんなんだろうか、と娘が疑問を持ち始める。

実験を終えて

一通りの実験が終わりました。凍ったり凍らなかったり色々なものがあったので、さっそく娘はレポートにまとめ出しました。しかも「なんで醤油は凍らなかったんだろう」と調べだし、今度は濃度が異なる醤油を作って冷凍庫に入れて凍るかどうか、追加の実験を始めた。すごい!

そんな真面目な娘を尻目に、僕は「あー楽しかった」と満足してソファでゴロゴロしています。娘よ、自由研究頑張ってくれたまえ!

\ シェアよろしくお願いします /
copyright © FUNTEST